安心安全は『リスクコミュニケーション』で伝えるものではない。

放射能は五感で感じることができないので、何らかの道具を使って測定しなければなりません。だから、線量計、食品測定器、WBCを使って地道にデータを住民に渡す事が必要です。しかし、その数字だけでは意味がなく、どのように行動すればリスクを下げる事がで…

担当者を二年で総入れ替えしてはいけない。

今の政府の仕組みでは、2年ごとに配置換えをしていますから、担当者が入れ替わります。そうすると、それまでの信頼関係が使えなくなります。放射能のリスクの説明が信用されるのは属人的な要素が大きいのだから、せめて一年ごとずらすなど、かならず継続し…

線量計の他には、食品測定器と、WBCの仕組みが必要になる。

積算線量計よりもう少し高価なものとして、食品測定器があります。これは個人で買うには高額なので、資金の援助が必要です。集会所単位程度にあって、手軽に測定できることが必要です。ただし、測定には誰かの指導が必要なので、積算線量計の配布と同じく、…

帰還準備地域に帰る希望者に個人線量計を配布するのなら、必ず手当をできるようにするべき。

実効線量は実測すれば分かるのだから、電子積算線量計を用いて二週間程度帰ってみると通常の行動でどのくらい被曝するかが分かります。ただし、この『希望者に配布』は危ない。被曝線量は『数字』ですが、それを判断するための『ものさし』が必要です。だか…

大人と子供・妊婦などの基準を分けるべきではない。

これも、丹羽先生の意見が正しく、子供は大人がいないと守れないものだから、数値で家族を分断するようなことはせず、子供や妊婦には、例えば、子供のいるところの除染を優先するなど、各論で対応すべきで、数値を分けるべきではありません。

どのくらいで達成できるのか、将来の見通しを示すべき。

政府の説明では、状況の回復に『何十年』など雲をつかむような話をしていましたが、10年後、20年後の汚染地図を示して、どのくらいで達成するのかを理解してもらえるようにすべきです。いわゆる『安心マップ』『リアルタイムモニタリング』と一見似てい…

不安の解消を目的としてはいけない。不安の解消は結果。

今回の政府の説明を聞いていて非常に違和感があったのは、政府が安心安全を目指すと言っていることです。正直に言って、政府は信用されておりません。丹羽先生と森口先生も指摘されていましたが、『安全安心チーム』という名称からして不遜です。ICRP111のも…

データは統一的に収集できる枠組みをつくるべきであるが、『判断』は共有されなくてもよい。

全体の状況を判断するためにデータを共有することは意味がありますが、(帰還するか、移住するかなどの)個々の『判断』を共有する必要はありません。原理的に言えば、個人や家族単位で違ってもおかしくありません。その理由は、被曝するかしないかの判断(…

参考レベルは、国全体、福島全体や、自治体単位でも共通である必要はない。参考レベルは『手当』の基準だから、実際に『手当』する単位で設定するべきもの。

今回の事故での汚染状況は、自治体はおろか、集落単位でも異なる場合があります。その場合の参考レベルの設定は、現実的に改善策を担当する単位で設定しないと、単に『数字を言ってみただけ』に終わります。従って、自治体やもっと細かい集落の単位で設定し…

再度強調しておきたいこと。ICRP111のいう参考レベルは、『これを越えてはいけない値』ではなく、『必ず越える人がでるように設定しないといけない』。

これは、何度言っても分かってくれない人がいますが、ICRP111で述べられている参考レベルは、優先的に手当する人を選別するための指標です。だから、必ず越える人がいるように設定しないといけない。越える人がいないような参考レベルには意味がありません。…

避難解除を空間線量で決めてはいけない。実効線量で決めるべき。

これは、森口先生が指摘されていたことでもありますが、空間線量での値と個人の実効線量の値は大きく違い、実際には3分の1程度になります(遮蔽状況で個人により違う)。ICRP111は年単位の実効線量で個人の被曝を管理するように求めており、参考レベルも年…

緊急時被曝状況の空間線量20mSv/年は『もっとも厳しい』『安全サイドにたった』基準ではない。避難の危険を政府として認識すべき。

まず、最初に、今回の政府の措置で20mSv/年の空間線量(から計算した仮想的実効線量)で20mSv/年の参考レベルを設定し、それ以上のところは避難することにした政策を『最も厳しい』『安全サイド』にたった政策であると政府の担当者が述べられていましたが、…

先日の安全安心チームの会合についての意見

会合自体とても長いもので、資料や動画は、原子力規制委員会のページにあります。 以下、私の意見。

竹野内真理はデタラメを書き続けている。

例えば、Easybotterで投稿されているこのツイ。 キャッシュ には、 Mari Takenouchi ‏@mariscontactエートスでの田中俊一の講演を送りますね。「それでも福島県民は、福島県で生活しなけれ ばならない!除染した廃棄物処分を受け入れることは出来ませんか? …

ICRPダイアログについて

ロシャールさんがICRPの委員で、ダイアログを主催しているのは事実です。福島でのダイアログは、これまで、6回開催されていて、そのうち、5回は伊達市、6回目が福島市です。福島のエートスは、2回目から参加していて、参加した会の資料を集めて他の人も…

みんな楽しくHappy♡がいい♪の福島原発告訴団の記事は、福島のエートスが何かを知らない。

「福島エートス・福島原発告訴団」武藤類子さん4/21郡山(内容書き出し) キャッシュここには、 そして、ま、ちょっとなんて言うんですか、 あの…、正しいのかあれなのか私も何とも言えないんですけれども、 福島エートスというグループでね、 そういうとこ…

福島のエートスの活動は公開されている。

福島のエートスは活動を公開しているので、見ると分かりますが、車座になってのお話会が基本です。『正しい知識』を伝えるのが目的ではなく、同じ目線で問題解決の方法を話し合うのが目的なので、基本的に講演という形はとりません。(福島のエートスの活動…

竹野内真理の書くデマの例:除染スタッフや原発労働者が必要だから、福島県人を逃がしたくない

たとえば、このツイ(キャッシュ)には、 Mari Takenouchi ‏@mariscontact除染スタッフや原発労働者が必要だから、福島県人を逃がしたくないのです。もちろん国が補償額を減らしたいからという理由もある。それをごまかすためにエートスなんて言う、自主的に…

旧ソ連で90年代は何がおこっていたのか。

今までの概観をみても、90年代初頭から始まって90年代にいろいろな急激な社会構造の変化がおきたことは間違いない。 65歳以上人口を見ると、80年代後半からロシア・ベラルーシ・ウクライナでは老齢化が進み、カザフスタンは若年人口が多いものの、老…

国家の管理できる感染症とできない感染症

この統計をみると、統制国家であるベラルーシでは、予防医学的にはちゃんとした対策を行っていることが分かります。 ポリオ、百日咳、麻疹などワクチンの確立しているものは、統制国家なら管理できる。 例えば小児まひをおこすポリオ。これには確立したワク…

年齢調整済み死亡率は、チェルノブイリ後悪化して回復したものと、関係ないものがある。

年齢が死亡に関して一番大きな要素なので、年齢調整済み死亡率(SDR)を調べると、大きく分けて、ベラルーシでは、90年代にある程度増えたものと、ほとんど変わらなかったものがあることが分かります。ただし、90年代に死亡率が増えたほとんどの場合は、…

全体の傾向として、ベラルーシの小児の保健状態は改善している。

ベラルーシでの5歳児以下の死亡率は、以前ツイした通りですが、あれは、WHOの各国概観に載っているまとめからとったものなので、もう少し詳しく見ます。 これを見ると分かりますが、全ての国で5歳児以下死亡率は低下傾向にあり、ベラルーシ(赤)は旧ソ連…

WHOのヨーロッパ支局のHFADBには、ヨーロッパの保健データが公開されている。

WHOのヨーロッパ支局の公開しているHFADBは、誰でも入手可能で、ヨーロッパ諸国の保健データを比較できます。WHOの分類では旧ソ連はヨーロッパに分類されるので、これを用いて、ベラルーシの保健状態がどう変化しているのかを調べました。WHOのデータを使っ…

ベラルーシのエートス計画は1996年から。

ここで簡単に復習しますが、ベラルーシでジャック・ロシャールさん、ジル・エリアール=ドブレイユさんたちがエートス計画を始めたのは1996年です(エートス1とエートス2、2001年まで)。その後、セイジ計画(2002−2005年)、コア計画(2…

フランスに住んでいるコリン・コバヤシが宣伝しているミッシェル・フェルネックスの動画がありますが、ここで、エートス計画が始まって以来ベラルーシの健康状態が悪化し、あたかもエートス計画で放射線防護を進めると子供の健康状態が悪化するという因果関係があるかのような主張をしています。

ミッシェル・フェルネックスというのは、退職したスイス人の医者で熱帯医学(マラリア)が専門です。その関係でWHOでも働いておりました。放射線被曝の影響は特に専門でもなく、放射線の被曝に関する論文を出している人ではありません(pubmedによる)。もち…

現存被曝状況への移行は一律にはおこるとは限らない。

汚染地域が広い場合、現存被曝状況へ同時に移行しない可能性がある。現状では、警戒区域は現存被曝状況とは言えない。放射能が減衰していくにつれ、汚染の程度によって、また該当区域の政治的、経済的状況によって、順次現存被曝状況へ変更されていくことに…

現存被曝状況への移行は当局が決定する。

まず最初に、住む許可を出すのが最初の決定で、これは本文3.1の『正当化』のこと。当局が現存被曝状況への移行を決定する理由は、この決定をするということは、現存被曝状況で、ちゃんとした生活手段があり、まともな生活ができることを、当局が保証するのが…

緊急被曝状況は中央集権的に管理、現存被曝状況は分散的に管理。

放射線防護の戦略は、緊急時には中央集権的に果断な処置が求められるが、ある程度被曝が下がり、長期的な問題になる時は、現実の生活の向上を主眼として、該当住民の直接参加を旨として分散的な防護戦略に移る。勧告では、緊急被曝状況から現存被曝状況への…

全体の構成としては、ICRP 103, 109, 111がセットになっている。

ICRP 103。この勧告は長大な構成で、様々の被曝状況を列挙して、こういう場合には、こういう指針で対策をとる、という枠組みを決めたもの。このICRP 103は、その前のICRP 90(現行の日本の法律の基盤になっているもの)を置き換えた、最新の土台となるもの。…

概要のところを追加する。

1.2 概要 1.2. Scope(6) 核事故もしくは、放射能の非常事態は、短期的、中期的、長期的対策を含む指針により管理される。短期的、中期的対策に関する最新の指針は、緊急被曝状況下の人びとの放射線防護のための委員会の勧告の適用、ICRP 出版物109 (ICRP109)…