NHKは集団実効線量で癌死を勝手に計算している。

NHKの『100mSv、100万人で5000人死亡』という計算は、そもそも、100mSvを被曝する人は作業員以外には一人もいない現実とかけ離れた仮定であるという問題がありますが、それに加えて、ICRP 103でまさしく『集団実効線量を疫学の推計に使ってはならない』と警告していることをそのまましています。こういうことをしている人はこのディレクターの方だけということではなく、たくさんいます。
 私に言わせると、『集団実効線量』はLNTの論理的な帰結なので、最初から『低線量低強度被曝でLNTが成り立つ』という主張自体が間違っていると認めた方が良いのだと思います。そもそも、インドのケララ州や、中国の広東地方の高線量地帯で癌の発生率が上昇していないことを考えると、地球上にある『天然での高線量以下』(だいたい≦10mSv/年)で、ゆっくりと被曝する場合にはLNTは成り立っていません。