その間に上杉隆はブログを更新して言い訳を書いていた。

ドブレイユさんは、上杉隆に言いたいことをいう機会を与えるために公開を待ってくれと私に頼んできたので、私は上杉隆にドブレイユさんに返事を出すようにとツイートを送った上で、待っておりました。その間に上杉隆は自分のブログで、一連の捏造について言い訳を書いておりました。

http://uesugitakashi.com/?p=1231
上杉隆の東京脱力メールマガジン Vol.114

このブログを読んで、上杉隆が忙しいというのは、言い訳するのに忙しいという意味であることが分かったので、私はブログの一部を英訳してドブレイユさんに送りました。

Date: Mon, 02 Apr 2012 10:28:48 +0900
To: Gilles HERIARD DUBREUIL
Subject: Re: Mr Gilles Heriard-Dubreuil
===日本語訳===
ドブレイユさん、

(返事を待っている)4日の間に、上杉さんは、ブログを更新しております。彼の捏造記事に付いてです。言い訳を書く時間はあったのだから、ドブレイユさんに返事をしてこないのは、返事をする価値がないと判断したからでしょう。
http://www.uesugitakashi.com/?p=1231 (日本語)

こちらが、捏造コメントが削除された記事です(日本語)。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120314/dms1203140854005-n1.htm

ブログ記事の抜粋を英訳し、私の意見を下に付けます。私が電子メールを公開しようと決意した理由の一つは、この記事が不誠実であるからです。

===from here: translation of Mr Uesugi's blog=== (原文では英語)
「WSJ記者のコメントをねつ造」
恥ずかしいミスだ。言い訳のしようもない。原因は取材メモの混合と単純な勘違い。二人の取材記者にはWSJから問い合わせのあった当日、編集部を通じて経緯を説明、結果、謝罪し、訂正を載せることを伝えている。

(中略)

郡山市役所前で1.8マイクロシーベルトと数字を盛ってデマをまき散らしている」
NO。2月11日に当地で同測定器を使って測定。携帯写真などでも公開したが、煽るといけないので検出された数値としては若干低めのものを報告。ジャーナリストの島田健弘氏が同行確認。当初、迷惑がかかるので島田氏の名前を伏せていたが、本人からの許可によりここに公開。

「福島に人が住めないと大げさに煽っている」
NO。県内の一部地域についての発言。高線量地域に関して、除染不可能な場所もあると言い続けている。チェルノブイリの結果からも事実。福島全域と発言した事実は一切ない。

(中略)

上記は、念のためすべて編集部に伝えている。なおこの間、編集部および私自身に対して、WSJ以外からは「問い合わせ」がなかったことを合わせて報告する。
=== end here===

私の意見。
1)WSJコメントの捏造について。上杉隆が全責任を負うのは彼が言っている通り。『言い訳のしようもない』し、捏造コメントの根拠を出すことができないのだから、『捏造ジャーナリスト』と呼ぶほかはない。『上杉隆は間違いだらけなのではなくて、引用を捏造するのではないか』と私が疑い始めたのは、この記事が理由です。

2)1.8 µSv/hについて。最初の記事では、上杉さんは、自分の値と公式の値(0.6 µSv/h)について、こう述べていました。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120314/dms1203140854005-n1.htm
==begin translation (私の書いたメール原文は英語)
 「だって、あの発表の数値は、測定前に水で地面を洗って測っているんです。違うのは当然ですよ」
 地元の放送記者が種明かしをする。
==end translation

この不思議な『水洗い』を見た人はいません。

(今から考えると、これもコメントの引用です。前には気づかなかったけれど、このコメントも捏造かもしれない)

実は、私は、上杉さんが2月11日にツイートした線量計が 1.8 µSv/h を示している写真を見つけました。
http://twitpic.com/8ibumj
写真を見れば分かりますが、彼は、空間線量を側溝の上で測っています。側溝は雨などによってセシウムが濃縮しているのが知られています。側溝での値は、その区域の代表値ではありません。公式の測定点は、市役所前の駐車場であって、側溝の上ではありません。これが測定値に差が出た理由です。

このトリックをみんなが知っているのは、岩上安身さん、山本太郎さん、日本グリーンピースが同じ手口を何度も使っていたからです。上杉さんがこの使い古された手口をまだ使っているというのは信じ難い。みんな何ヶ月も前に止めたことだからです。しかも、上杉さんは、違う測定点を選んで、測定値の違いを郡山の人の責任だと『コメント』で言わせている。このコメントで語る手法は、非常に独創的かつ創造力にあふれていると言わねばなりません。

郡山の人が上杉さんの、測定前に『水洗い』をしているという主張に抗議したとき、疑問には答えず、地元の放送記者の名前を明かすことで返事としています。*1

人が上杉隆を『デマ野郎』と呼ぶのは、溝の上で線量を測るからではありません。郡山市福島市の人に対して、悪意をもった妄想を作り出すからです。

3)『福島は人が住めるところではない』について。実のところ、捏造記事の表題は『“放射能汚染”の真実…福島、郡山市に人は住めない』というものでした。これは、WSJ記者の言葉の直接の引用でした。引用を削除したから、そのままでは、表題に何も残らないから、表題を入れ替えたのです。
上杉さんは無関係な内容を弁護している。おそらく弁護のしようがないからでしょう。

4)『問題』に関して上杉さんに問い合わせたのは誰か、について。ドブレイユさんも私もドブレイユさんが問い合わせたことを知っています。2回。私が彼に英語と日本語で誰にも分かるようにツイートしたことも知っています。6回です。ドブレイユさんと私にとって、明らかに嘘とわかることを彼が書く理由が分かりません。

*1:『ジャーナリストの島田健弘氏が同行確認』の島田氏は実は『地元の放送記者』ではないとのこと。となると、何のためにここに名前を出したのか、意味がよく分からない。ひょっとして、『種明かし』した『地元の放送記者』は存在しないのではないか。