再度強調しておきたいこと。ICRP111のいう参考レベルは、『これを越えてはいけない値』ではなく、『必ず越える人がでるように設定しないといけない』。

これは、何度言っても分かってくれない人がいますが、ICRP111で述べられている参考レベルは、優先的に手当する人を選別するための指標です。だから、必ず越える人がいるように設定しないといけない。越える人がいないような参考レベルには意味がありません。
現在、福島で人の住んでいるところでは、それこそICRP111が長期目標と言っている年1mSvでも設定できます。追加被曝で年1mSvを越えている人は極わずか。避難解除準備区域でも、ちゃんとICRP111の文言通り、年10mSv以下で設定できるところが過半だと思います。この理由は、空間線量からの推定に使っている係数0.6が過大で、実際には0.3程度だからです。(福島民報の中西さんの記事

また、政府は長期的に参考レベルを年1mSvに設定すると言っていますが、国も、どの自治体も現存被曝状況の参考レベルを公言したことはありません。