アメリカが他国に侵略されたのは真珠湾だけか?

http://alicia.zive.net/weblog/t-ohya/archives/000256.html

まあその、アメリカが他国に侵略された経験はスー族の襲撃と真珠湾だけだとか言う人に対してはオレゴン爆撃(*)とか風船爆弾(**)とか言うてもいいわけであるが(挨拶)。念のために言うとインディアン(native american)による襲撃がカスター将軍の死んだケースのみだと思っているわけではまさかなんぼなんでもないであろうから、これもまたいつものポラライズだと思って本気で取り合わなければ良い話なのではあるが。

もちろん、米国の本土は独立後にも攻撃を受けたことがあり、そもそも、ホワイトハウスすら焼き討ちされています。それもイギリスによってです。私が引用したこの方は日本人ですが、別に日本人だけが忘れているわけではありません。米国人だってこの戦争は『なかったこと』にしています。911の時にも、『真珠湾』は思い出しても、誰1人『ホワイト・ハウスの焼き討ちと同じだ』とはいいませんでした。

War of 1812 - Wikipedia
このウィキペディアの項目は長いので、私なりに要約すると、
米国は、ナポレオン戦争時にイギリスが米国艦船を禁輸措置にしたことの反発し、同時にカナダへの侵略*1を行うために、マジソン大統領がイギリスに対して宣戦布告をした(1812年)。しかし、米国独立時に逃げ出した英国派の人たちや、ケベックのフランス系カトリックの人たちが米国に反撃し、北方の五大湖地方、ナイアガラ、トロントでは米軍の侵略は失敗し、マジソン大統領が慌てて逃げ出した首都のDCすら焼き討ちされる始末*2。その後、ボルチモアも攻撃され(撃退)、最後にはニューオーリーンズも攻撃され、なんとか反撃したものの、結局1815年の講和条約で現状復帰で手討ちすることにし、何の成果もなく戦争は集結した。

まあ、あまりカッコよくない戦争だったわけです。

*1:当時カナダは英領

*2:Burning of Washington - Wikipedia