2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

つけたし。

今中先生のところにある、ウクライナの避難基準の話ですが、 第1ステージ(強制・義務的移住の実施):セシウム137の土壌汚染レベルが 555kBq/m2以上,ストロンチウム90が111kBq/m2以上,またはプルトニウムが3.7kBq/m2以上の地域.住民の被曝量は年間…

次に、セシウムの飛散状況を比べます。

出典 IAEA pub 1239 Fig 3.6 Cs137の飛散状況、単位は kBq/m2 30kmのチェルノブイリ排除区域、キエフ、ナロブリヤ、ナロジチ、ゴメル、チェルノブイリ、プリピアットを示し、高度汚染地域の数値を示す。赤が1480−3700kBq/m2、濃いオレンジが555-1480…

3番目の点、ストロンチウムとセシウムとの比較をします。

チェルノブイリでは、原子炉近傍に非常に高い汚染が見られます。 出典 IAEA pub 1239 Fig 3.8 Sr90の飛散状況。単位はkBq/m2 これをみると、先ほどから述べている、チェルノブイリ排除区域(30km)は大部分のところが111kBq/m2を越えて、さらにはみ出して…

今回の事故での飛散の量は少ない。

さらに、このプルトニウムですが、事故前に様々な地域で土壌中のプルトニウムが測定されています。 出典:文部科学省による、プルトニウム、ストロンチウムの 核種分析の結果について 2011年9月30日 まず、これをみると、プルトニウム238の値は…

これを今回の事故の結果と比べます。

出典:文部科学省による、プルトニウム、ストロンチウムの 核種分析の結果について 2011年9月30日 (単位 Pu 239+240 Bq/m2)めぼしい所は、分かりやすいようにプルトニウム239+240のところを赤字で書いています。測定された物のうち、一番高…

まずは、チェルノブイリでプルトニウムがどう飛散したのか。

出典 IAEA pub 1239 Fig 3.9 色づけされたところは、3.7kBq = 3700 Bq/m2以上のところ。チェルノブイリでは、原子炉の蓋が爆発で吹き飛ばされて、しかも黒鉛の炎上火災を10日ほどおこしたので、プルトニウムは盛大に飛散しています。図に加えた30kmの円が…

長期的に問題になる核種は、セシウム137、ストロンチウム90、プルトニウム239、240です。私には、チェルノブイリの例から、飛散の規模は、セシウム>ストロンチウム>>プルトニウムであることは分かっていました(後述)。事故直後に福島第一原発敷地内で測定されたプルトニウムが数Bq程度であったことを考え合わせると、今回の事故で飛散したプルトニウムは無視できるだろうという予測はたっていました。もう、すでにプルトニウム、ストロンチウムの土壌での実測がされていますから、それをチェルノブイリと比較します。

ここでは、主にプルトニウムの飛散の程度を考えるので、以下の三つを示します。

チェルノブイリに比べて今回の事故でおきたプルトニウムの飛散は桁違いに少ない。 今回の事故でおきたプルトニウムの飛散は、1964年をピークとする大気圏内核実験ですでに全地球的に飛散しているプルトニウムを大きく越える物はない。 プルトニウムはそ…

ツイッターや、普通の日本語では、定性的な言い方をよくします。

『あの人は背が高い』『あの人は美人だ』 『美人』は感性の問題なので、見た人が美人と思えば『美人』なのですが、『背が高い』はちょっと違います。 人間の身長は測れるので、数値で表す事ができます。その場合、『あの人は背が高い』というのは、『(例え…

一部ジャーナリストを自称する人たちが、『福島でプルトニウムが飛散している』と喧伝していますが、それは『プルトニウム』という単語を聞くと興奮する人が意味なくこだわっているだけです。なぜそう私が考えるのか理由を説明します。

Cs137 555kBq/m2は、『5mSv/年』ではなく、『13.3mSv/年』

今回の低線量被曝の分科会で、 一方、木村真三獨協医科大准教授は、旧ソ連の隣国、ウクライナのチェルノブイリ立ち入り禁止区域管理庁長官の主張を参考に、避難の基準値を年間5ミリシーベルトにすることを提案。この提案に対して、長滝重信長崎大名誉教授ら…