小沢一郎無罪論

ネットにアクセスできる人は、まず郷原さんの解説を聞いているわけですし、政治資金報告書の問題点を知っています。小沢一 郎が完全公開の記者会見を開いていることを知っていますし、その録画も民主党本部から全部みることができます。また、大阪高検の元検事で検察庁の裏金問題 を暴露しようとして逮捕、服役した三井環さんの話も知っているでしょう。平野貞夫さんの論説も知っているでしょう。上杉隆の官房機密費の調査のことも知っ ているでしょう。そういう知識を持っているひとと、全く知らない人の評価が分かれるのは当然ではないかと思います。

しばらく前に私が、こう書いたことに対して、


草加さん:


まず第一の点について、「ネットにアクセスできる人」がbuveryさんが列挙さ れたようなことを全部知っている(アクセスしている)とは到底思えません。「ネットとリアル」を二分して、そこには違う人がいるとか、違う世界が広がって いるかのように、対立的に考えると間違います。そうではなくて、「buveryさんが列挙されたような事柄に重きを置くような種類の人」が、小沢支持のク リック画面に出かけていると考えたほうが自然だと思います。ネットであろうがリアルであろうが、そこにいる人は同じ人です。「ネットに アクセスできる人」の大半も、buveryさんが列挙されたような画面を見ていないでしょう。政治ニュースについて、マスコミ情報だけですませるような人 (つまり大部分の普通の人)は、ネット上でもマスコミ情報しか見ません。また、第二の点についても、そういう普通の人たちに、buveryさんが列挙され たような画面を無理にでも見せたところで、そんなに大きく事態(小沢さんへの印象)が変わるとも思えません。


というご意見でした。

つまり、私の方は、『ネットにアクセスしている人は手に入れる情報の質が違う』というのに対して、草加さんの方は『ネットにアクセスしていても、大半の人はマスコミ情報だけですませる』、つまり、情報を手に入れる手段が『マスコミのみ』から『マスコミとネット』と変わっても、大きな数で見ると手に入れる情報は変わらない。こういう違いでした。


どちらが正しいか、統計をとる手段もないので、量的な問題を私が証明することはできません。ただ、質的な問題に関しては『記者クラブメディア』とその外で流通している情報が質的に違い、しかもこの『小沢問題』ではその質的な差が重要であって、記者クラブメディアとネットでみられたような180度違う意見の違いを引き起こしうる、ことは認めてもらえるのではないでしょうか。実演するために以下、私が以前に挙げた意見の根拠、『記者クラブメディア』以外で流通しているものを列挙します。


高野孟のJournal だと、平野貞夫郷原信郎の意見が読めます。郷原さんは地検特捜部のヤメ検ですが、Youtubeでもnicovideoでも検索すれば簡単に数多く見ることができます。彼の話のなかでも笑ってしまったのは、郷原さんが先日のニコ生で出ていたもので、検察審議会の二回目の議決は多分『間違い』だ、という話でした。犯罪事実が石川被告のものの丸写しであって、小沢一郎のものではなかったからです。最近、小沢一郎の弁護士が検察審議会の議決について訴訟をするとか言っているのは、その話です。


神保哲生のvideonews.comでも、この件に関してなら、
http://www.videonews.com/press-club/0804/001561.php
http://www.videonews.com/interviews/001999/001555.php
http://www.videonews.com/interviews/001999/001364.php
http://www.videonews.com/interviews/001999/001329.php
などがあります。


さらに、最も説得力のある小沢無罪論は、ここに引用されているもので、問題の土地の登記簿も載っています。


登記簿には平成17年に正しく所有権移転が登記されていることが載っています。検察側の主張は、売買が平成16年であるのに、政治資金報告書の17年に書いていたという『期ずれ』でしたが、所有権が移転された日を見ると、そもそも検察の主張自体が根拠のないものになります。というよりも、何が一体問題なのでしょうか?検察の主張していることは訳が分かりません。(もっとも、これに記者クラブメディアの問題が追加されて、正確には『検察が主張しているらしいので、事実である(らしい)と記者クラブメディアが主張していること』という法務記者クラブを使ったリークの話になのですが、ややこしくなるので、ここでは置きます。官房機密費の話もずれるので置きます。)
以上の登記簿などの話をPDFでまとめたものがあります。