原発事故の影響は、放射線ばかりではない。=他の社会的な影響を無視してはならない。

原発事故が甲状腺癌をひきおこすことは明白であるが、チェルノブイリ事故ではそれ以外に怪しいものがある。白内障、先天性の奇形、種々の固形癌、若い女性の乳癌、循環器疾患、免疫系の異常、精神神経疾患など。これらは、統計的には被曝によると示せないが、少し増加しているという報告がある。もちろん、直接に放射能の影響ではないかもしれない。しかし、今回の原発事故でも、チェルノブイリと同様、極度に様々なストレスが長期に亘って加わることは予測されるのだから、その準備をすべきだ。ストレスからこようと、放射能からこようと、患者になってみれば同じ病気。だから、放射能だけに重点をおく対策は片手落ちだと思う。そのためにも、個人の被曝と健康状態を継続的に調べなくてはならない。