バンダジェフスキーの論文

以前、汚染地域でのセシウム集積についての論文を読みましたが、近頃、セシウム甲状腺に集積するという話が出てきています。その元となっている論文は、
Chronic Cs-137 incorporation in children's organs
Y. I. Bandazhevsky
Swiss Med Wkly 133: 488, 2003
です。この論文をいつものように見てみましょう。この雑誌は、インパクトファクターが1ちょっとなので、マイナーな雑誌と言って良いでしょう。また、この内容で、単独著者というのも珍しい。この論文が書かれた特殊な事情は後で説明します。

この論文では、ベラルーシのゴメルで死亡した子供の遺体から標本をとってCs137を測ったと言っています。論文の発表は2003年ですが、データはその6年前の1997年のものです。