セシウムとカリウムは似た挙動を示す。

最初に、復習します。

周期律上セシウムカリウムと同じ仲間で、セシウムの体内の挙動はカリウムと似ていると考えられています。カリウムは細胞外液には乏しく、細胞内に貯留されるので、量としては体内の最大の実質臓器である筋肉がほとんどを占めることになりますが、全ての細胞に分布しています。カリウムは天然の同位体元素であるカリウム40があり、その同位体比率は0.012%で一定であり、カリウム全体としては32Bq/gとなります。また、前にも書きましたが、人の筋肉は平均して、100Bq/kgのカリウム40を含んでいます。従って、カリウムは筋肉中の0.3%(3g/kg)程度になります。カリウムの一日摂取量は、2-3g程で、その9割は尿に、その他は便などに排泄されます。従って、人間の体は60−100Bq/日程度の放射性カリウムが通過していることになります。また、カリウム40とセシウム137は崩壊課程も似ています。従って、セシウム137の効果はカリウム40を基準に考えるのが良いと私は考えます。