不安の解消を目的としてはいけない。不安の解消は結果。

今回の政府の説明を聞いていて非常に違和感があったのは、政府が安心安全を目指すと言っていることです。正直に言って、政府は信用されておりません。丹羽先生と森口先生も指摘されていましたが、『安全安心チーム』という名称からして不遜です。

ICRP111のもととなった、ベラルーシエートス計画では、生活状況の改善、rehabilitation of living conditions と言っています。放射能『だけ』を減らしても、生活状況は改善しない。被曝の低減は生活状況を改善するための手段であるという考え方が基になっています。

核事故の場合、政府が信用されないのは当然です。ベラルーシの場合でも、政府に対する不信は強かった。ベラルーシエートス計画は、事故後10年で赤の他人のフランス人が始めて、さらに10年経過して仕組みが定着した後にベラルーシ政府(非常事態省チェルノブイリ部)が引き継いでいますが、直後にはとても無理。最初から信用されないのが現実であることを前提に行動して下さい。