2011-05-11から1日間の記事一覧

それであっても当然おこる疑問。

その37人の集団がたまたま特異なのではないか?そもそも『ドイツの原発一般』でおこっているのか?特定の原発でおこっていることなのか? 『原発からの距離』は物質的には何が原因であるのか?著者がにおわせているような放射線被曝なのか?遺伝要因や、感…

原発5キロに対する対照の取り方について一言。

そもそも、この対照の取り方では、同じ地域から選んだといっても、問題としているドイツの原発は19基、半径5キロ、5歳以下、この条件にあう人は相当少ないので、本当に対照となりえているのか、という疑問がでます。この論文は住んでいる人の*数*を問…

オッヅ比を検算する。

距離を輪切りしている方は論文に載っている数字だけで計算できるので、私が検算すると、5キロ以下のところは、2.11になります。論文での値は少しずつ高くなっているのですが、理由は分かりません。 このデータを見ると、小児白血病患者の住んでいる地域の偏…

論文の内容を見てみる。

ここで引用されている最初の論文は、Kaatsch et. al. Int J Cancer 122:721, 2008のことです。 この研究で調べたのは、ドイツの原発近辺での小児白血病の増加が意味のあるのことなのか、ということです。ドイツでは、ドイツ小児がん登録 = German Child Canc…

原発近郊での小児白血病が増えているという話を検証してみる。

もともと、イギリスのセラフィールド原発の周りに小児白血病が増えているのではないかというテレビ番組があり、一方ドイツではドイツのクルーメル原発の周りで小児白血病の集団発生が見つかったという話がありました。それで、ECRRはなんと言っているかとい…

小児白血病の地理的分布には構造があるのではないか?

脇道ですが、この小児白血病の分布では、ある程度以下に領域を区切ると、もともとホットスポットがでるような分布なのじゃないのだろうか。GCCRはほとんどの小児白血病の地図上の場所(経度緯度)を知っているはずだから、調べれば分かる筈。この論文のデー…

この論文をECRRはどう使ったのか

ここで、振り返ってECRRがどういっていたのかを思い出すと、 ドイツでは疑いなく、全原発の近傍で小児白血病が二倍以上に増えた。 *論文の著者達*がICRPのリスクモデルが少なくとも1000倍間違っていると言っている。 根拠となる論文は2報。 でした。一番…

この論文では*原発からの距離*しか問題にしていない。

また、この論文で注意しないといけないことは、この論文は、小児白血病と、『原発の煙突からの距離』の相関を調べていることです。(原発からでるかもしれない放射線による)被曝線量など測っていません。低すぎて測れないんです。だから、放射線や、放射能…